2023-01-10

今ここ

糸かけを始めたころは、糸を釘にかけることに必死で、

頭の中の無意識のおしゃべりが起こらかなかった。

いわゆる「今ここ」にある状態。

これは瞑想なのでは?と興奮してしまった。

しかしながら、糸を釘にかけることに慣れてくると、

いつものように頭の中でおしゃべりが始まったり、

目の前には実際にはない映像を見ていたりする。

体は「今ここ」にいるけれど、意識は別のところをさまよっている。

思考が湧くことは自然なことだから、

そのまま見守るしかないのだけれど、

湧き出た思考に必要以上にとらわれてしまうと今を逃してしまう。

「今ここ」に戻るには体に意識を向けるしかない。

自分の呼吸だったり、糸を触っている感覚だったり、

糸の直線が曲線になっていく様子をただ見る、糸が釘にかかったり、板を回す音だったり…。

体の感覚に戻ること……

瞑想や糸をかける時だけにするのではなく、

普通の生活の中で何度も何度もやり続けることが

一番大切な気がする今日この頃。

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